最近は個人商店が少なくなってきた。
街を歩けば大型のスーパーやチェーン店ばかり。
閉店する個人商店を目にするばかりで、新しく開店するのはまれだ。
そんな時代だが、我が家の近くには、家族で経営しているお肉屋さんがある。
いつもお店にはオバチャンがいて、忙しい時間帯はお嫁さんが手伝っている。
たまにお店の中で、お孫さんが遊んでいることもある。そんなザ・個人商店だ。
私は個人商店には社会が詰まっていると思っている。
よく子どもを連れていくのだが、子どもにとっての貴重な社会勉強の場だと思っている。
今回は、このお肉屋さんを例に、
いかに個人商店が社会勉強の場であるかを述べていきたい。
まずは挨拶から始まる。
スーパーに行っても店員さんに挨拶することはないだろう。
でも、お互いに顔を知っている個人商店だと、まずは「こんにちは。」から始まる。
帰るときは「さようなら。」だ。
個人商店という場所には社会生活の基本である挨拶があるのだ。
最初は恥ずかしがって挨拶ができなかった子どもも、
一緒に「こんにちは。」が言えるようになったり、成長を感じられるのが嬉しい。
お金の勉強も。
今の時代、カードや電子マネーでの支払いの方が主流で、
子どもが現金での支払いを目にする機会は少なくなってきている。
お店屋さんごっこをしたとき、子どもがカードでピッと支払いのマネをしたときは時代を感じた。
そんな時代でも個人商店は、現金のみというオールドスタイルなところも多いだろう。
でも、それがいい。
現金でお金を払うことは、子どもにとっては大切な学びだと考えている。
「モノを買うには、お金と交換しないといけない。」というお金の原則を肌で感じることができるのだ。
子どもとお肉屋さんに行ったときには、子どもからお金を渡している。
オバチャンも優しく付き合ってくれるから、ありがたい。
もっと大きくなったら、足し算とか掛け算の実践もできるし、色々と学んでくれればと思う。
親も学ぶことがある。
お肉屋さんに行って他にお客さんがいなかったら、
だいたいオバチャンと15分くらい立ち話になる。
この辺りの昔の様子とか、子育ての苦労話とか、
私たち親にとってもオバチャンとの立ち話は貴重な時間だ。
最近聞いた話で、「たしかになぁ。」と思った話があった。
オバチャンのお肉屋さんは飲食店向けの卸しをメインでやっているが、
コロナ禍で飲食店がお店を閉めているせいで、売り上げが落ちているんだそう。
「飲食店は補助があるんじゃない?でもウチみたな卸しは何にもないのよ〜。」
オバチャンと話さなければ、
飲食店に食材を卸しているお店の方が苦境に陥っているなんて考えもしなかった。
経済の最前線がそこにはあった。
ニュースを適当に見ているより、よっぽど学んだ経験だった。
まとめ(個人商店に行こう。)
ご近所にまだ行ったことのない個人商店はないだろうか?
是非ともふらっと立ち寄ってみてほしい。
個人商店少なくなっていく時代だが、私たちも微力ながら応援していきたい。
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