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住宅ローン持ちがセミリタイアするにはいくら必要か

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住宅ローン持ちは、住宅ローンの問題のクリアが必須

住宅ローン持ちがセミリタイアを目指す場合、当然のことながら住宅ローンの支払いがネックとなる。ただ、裏を返せば、住宅ローンの問題をクリアすれば、セミリタイアに向けて極めて有利な状況になると言うこともできるだろう。

住宅ローンを完済した場合、住居に関する金銭負担は、

  • 固定資産税
  • 必要に応じて修繕費用
  • (マンションの場合は)修繕積立金
  • (マンションの場合は)管理費

くらいとなり、年間で数十万円程度の負担にとどまる。

持ち家に居住し続ける場合は、家賃負担がなくなり、それ以外の生活費のみを工面すればよいことから、セミリタイアが十分視野に入ってくる。

また、持ち家を賃貸に出すという選択肢もある。セミリタイア生活においては、必ずしも都心部で生活する必要がなくなることが多いだろう。持ち家は貸してしまい家賃収入を得て、自分たちは家賃の安い郊外に家を借りれば、持ち家からの家賃収入>賃貸の家賃となるため、さらに有利な状況を作ることができる。

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必要額の2つのパターン

いずれにせよ、住宅ローン持ちは、住宅ローンの問題をクリアすることがセミリタイアに向けた至上命題だが、住宅ローン持ちがセミリタイアするための必要額について、2つのパターンが考えられる。

①住宅ローンの残高

これはシンプルな考え方である。住宅ローンの残高分を貯めて、一気に繰上げ返済してしまうという作戦だ。綺麗さっぱり住宅ローンとおさらばして、セミリタイアへ。という算段だ。

②毎年の住宅ローンの返済額÷4%(0.04)

これは4%ルールの考え方を応用したものである。4%ルールを簡単に説明すると、「築いた資産を毎年4%ずつ切り崩していけば、資産は無くならないよ。」という考え方である。たしかに、株式投資等で年4%程度の運用益が見込めれば、資産は減っていかないことになる。

「4%ルール」とは、年間支出の25倍の資産を築けば、年利4%の運用益で生活費をまかなえるという考え方だ。年間支出が仮に250万円なら、6,250万円の資産を築いて年利4%で運用すれば、理論上は資産を維持したまま生活できるというわけだ。

https://www.bank-daiwa.co.jp/column/articles/2020/2020_241.html

例えば、月々のローン返済額が20万円とすると、年間のローンの返済額は240万円。240万円÷0.04=6,000万円ということになる。6,000万円の資産があれば、年4%の利回りで運用できた場合、240万円の運用益が得られることになる。たしかに、理論上は資産が減っていかない。

それぞれのメリットをまとめてみる。

①住宅ローンの残高

・達成が早い。

・住宅ローン金利の上昇があっても影響を受けない。

以下の表を参照してもらいたい。年間の住宅ローンの返済額を240万円として、年間300万円を貯蓄(投資利回りを0%)した場合の表である。②(20年)と比べて①(15年)の方が達成が早いことが見て取れるだろう。

年数住宅ローン残高貯蓄額累計
08400
18160300
27920600
37680900
474401200
572001500
669601800
767202100
864802400
962402700
1060003000
1157603300
1255203600
1352803900
1450404200
1548004500
1645604800
1743205100
1840805400
1938405700
2036006000
2133606300
2231206600
2328806900
2426407200
2524007500
2621607800
2719208100
2816808400
2914408700
3012009000
319609300
327209600
334809900
3424010200
35010500

②毎年の住宅ローンの返済額÷4%(0.04)

・資産が目減りしない。

前述のとおり、においては、投資によるリターンを享受できる一方で、においては、数千万円という額を繰上げ返済で一気に使ってしまうため、投資機会を損失していると言えるだろう。ただ、はあくまでも住宅ローンの金利が低いことが条件となることに注意が必要だ。仮に、投資によるリターン<住宅ローン金利という状況になれば、繰上げ返済をすべきだからだ。

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私たちはどうするか

私たちは、とりあえず①住宅ローンの残高を目指している。これはセミリタイアに向けた最低条件だと考えている。ただ、今後、資産運用の利益等も勘案し、②毎年の住宅ローンの返済額÷4%(0.04)にシフトする可能性もある。いずれにせよ、無駄な支出を見直して、余剰資金を投資に回す。この基本的なスタンスを貫いていくことがセミリタイアへの近道であることは間違いないだろう。

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